今でこそ、永久脱毛の看板のようになっている「レーザー脱毛」ですが、どのようにして生まれたのでしょう。
そもそもきっかけは、ハーバード大学のロックス・アンダーソン博士のチームがレーザーを用いて目の周りの痣(あざ)を取り除く治療をした時に、偶然眉毛が生えてこなくなったという事実に着目したことから始まりました。
これをきっかけに研究を重ね、1983年に「選択的光熱融解理論」発表します。
これは「光は生体中の特定の色素のみに光熱融解を起こさせる」という理論で、つまり、レーザー光は肌のメラニン色素にはなんら影響を与えることなく、毛根のメラニン色素にのみ吸収させることが可能であることを示唆していました。
この研究を引き継いだのが同じハーバード大学のメラニー・グロスマン博士で、1996年、レーザー光を照射させた際に肌を傷めることなく毛根部のメラニン色素だけに吸収させ、毛根を破壊する実験に成功しました。
つまりレーザー脱毛が誕生したのです。
しかし、これはメラニン色素の少ない白人向けだったため、1997年に日系物理学者のフルモト博士がメラニン色素の多い日本人にも用いることのできるレーザーを開発し、こうして日本でもレーザー脱毛が普及していったのです。